こんにちは、けしもちです。
以前の記事で、英語学習者がマストで押さえたい学習方法として”BBCの活用”についてお伝えしました。
今回はそのBBCコンテンツを使った具体的な学習方法として、英語初級者におすすめの学習方法を紹介します。
「BBCって何?パソコンで使うの?アプリなの?」については、
英語学習するならBBCをフル活用しよう!という記事に書いていますので読んでみてください。
リスニング力を上げる
BBCにある動画のキャプション利用する
BBCには毎日多くの動画がアップされます。そしてアーカイブも豊富にあります。
ジャンルも様々で、皆さんが関心を持てる話題は必ず見つかります。
最近はアップされる動画はほぼ全てキャプションが付いています(過去のものは一部付いていないものも見られます)ので、これを英語学習に利用しましょう。
まずは自分が関心を持てる動画を決めます。
どの動画でも良いのですが、より自分に合うものを探すのであれば、BBC NEWSアプリではなく、BBCのホームページにいきましょう。
初級者の方におすすめなのは、REELです。
REELのコンテンツは全て動画でキャプションが付いており、そのテーマは様々です。
- コロナ
- 経済
- 歴史
- 心理学
- 旅行
- 科学
- 文化
- その他いろいろ
そして、ほとんどの動画が5分前後で、簡単に見られます。
学習方法
ひとつの動画を決めたら、動画を再生しながらキャプションを書き写していきましょう。できれば英語ネイティブの人の話/インタビューが良いですが、聞き取りやすいのであれば何でも構いません。
人によって”訛り”が聞き取りやすくも聞き取り難くもなりますからね。
書き写したら、動画をはじめから見ていきましょう。
ここでキャプションを見ずに聞き取れるのであれば、他の動画にチャレンジしましょう。特に自分の苦手な”訛り”や関心が低かったり予備知識がなかったりするテーマを選んで、自分のリスニングできる幅を広げましょう。
聞き取れなかった人は、聞き取れない部分の音の構造がどうなっているのかを分析しましょう。
分析と言っても難しいものではなく、聞き取れない部分を何度も再生して、先ほど自分で書き写したキャプションに聞き取れた音をカタカナで書いていくだけです。
これによって英語の音の構造が理解できます。
この時にあんまり難しいことは考えないようするとよいと思います。つまり、英語の発音や音のつながりなどを学問的・専門的に考えたり分析すると、とんでもなくややこしいことになるからです。
もちろん、調べたい人は専門書を読み解いたり、英語の音について解説しているYouTubeなどでさらに分析したり学ぶこともできます。
しかし、大切なのことは、あなたにとってその音はどう聞こえたのか?です。
それを分析して自分を納得させられるのは自分しかいません。
繰り返しになりますが、難しいことは考えずに、あなたがどう聞こえたのか?を中心にキャプションを利用して英語の聞こえ方を学んでいきましょう。
BBC iPlayerを利用する
さすが英国のNHKさんです(失礼)。BBCのラジオ放送はウェブ上でどこでも無料で好きなだけ聞けるようになっています。
それがアプリになっているのでもう最強です。
英語学習にとっては初級者から上級者までが使いまくりたいサービスですね。

で、どの放送が英語初級者に向いているのかと言うと、
Learningというテーマにある
- Pre-school
- Primary
のカテゴリーです。
「おい、それって”幼稚園””小学生”向けのプログラムやろ。馬鹿にしてんのかいな?」と怒らないでくださいね。
確かに幼稚園プログラムは英語以外の内容も含まれています。動物の鳴き声とか(笑)
しかし、その説明だったり、プログラムに出てくるお話は、ネイティブイングリッシュスピーカーによるネイティブイングリッシュスピーカー(の子供)のための英語ですから、本物です。
とてもわかりやすくシンプルなセンテンスを、はっきりした発音で、しかも難しい単語を使わずに話されます。
英語初級者にとってはこれほどありがたいことはないと思います。
残念ながら、ラジオ放送なのでキャプションはありませんが、十分に聞き取れる内容ですので問題ないと思います。
このプログラムを日常的に聞き、英語に慣れていくことが大切です。
しかも、自分のリスニング力がアップしたと感じれば、同じテーマの中には”Secondary(中学生)”や”Adults(大人)”向けのプログラムもありますので、自然とステップアップできます!
別の話になりますが、このプログラムも聞き取れないとなると、リスニングの勉強方法は次の1択になると個人的に考えます。
それは、NHKのラジオ番組の基礎英語1、2、3です。
英語力ゼロから、今では普通に英語で会議やプレゼンができるようになった私が、大学生当時に最初に取り組んで、間違いなく効果があったと思う最強の英語教材です。
補足
大前提として、リスニング力は英語の文法知識と読解力が備わっていないと伸びません(子供は別です)。
聞いていればそのうち分かるようになるなんてことはないんです。
ですので、ここで紹介したリスニング力アップのトレーニングと基礎文法力や読解力の学習は同時に進めましょう!
スピーキング力を上げる
インタビュイー/レポーターをマネる
先ほどのリスニング力アップの学習で作成した自分用のキャプションを利用して、スピーキングの練習をしましょう。
やり方は簡単です。動画を見ながら、インタビュイー/レポーターと同じように話すのです。
初めは自分で作ったキャプションとそこに付け加えたカタカナ表記を参考にしてください。一気にするのではなく、15秒ずつとか30秒ずつなど区切って練習しましょう。
全てを何とか言えるようになれば、次は画面に映るキャプションを利用してマネをしましょう。
シャドーイングの一歩手前ですね。
どうしても遅れてしまうところやついていけないところがあれば、自分が文法を理解しきれていないか、発音に慣れていないことが考えられます。
文法に曖昧なところがあるなら、チェックしておいて後ほど文法の学習をするときの参考にしましょう。
発音に慣れていないだけであれば、自分で付けたカタカナ表記を手掛かりに、しっかりと発音方法を身体に染み込ませましょう。
単純なことですが、言えるまで繰り返すのみです。そのうち頭ではなく、口が覚えてくれます。
最後はシャドーイングをすれば完璧♪
英会話レッスンで使うネタを準備する
英語力向上のために英会話のレッスンを受けている人は多いと思います。
その中で、英語のスピーキング力を向上させるために受講している人、特にフリー会話で英会話力向上を目指している人は、是非ともBBCの記事を使って英会話スクール/オンライン英会話で話すネタを準備してください。
スピーキング力は、自分の知っている内容であれば、瞬発的にであれ恒常的にであれアップします。
日本語で会話をするときも、自分が関心のあることや趣味の話、好きなことの話はどんどん話せると思います。
英語も同じです。
ただし、英会話力/スピーキング力を向上させたいなら、好きなことや趣味の話ばかりしていてもしょうがありません。
そこで、BBCで取り上げられている記事を利用します。
使用する記事はなるべく新しいものから選ぶようにしましょう。新しい話題であれば先生も知っているでしょうし、コメントもしやすくなると思います。
オンライン英会話であれば、記事のURLなどをあらかじめ先生に送っておきましょう。
準備としては、記事をしっかりと読み込んで、よく出てくる単語をリストアップしておきます。
そして一番大切なことは、その記事に対して自分はどう思うかの意見や感想を準備しておくことです。
行き当たりばったりの英会話レッスンでは、いつも同じような感想や意見しか言えない人も、この方法であればいつもと違う表現や意見、感想を言えるようになります。
また、会話を円滑にするためにも、先生に聞いてみたい質問も考えましょう。
初心者の人は、なるべく先生がYes/Noで答えられる質問をして、それに対して自分が簡単に反応できるようにしておきましょう。
少し余裕があれば、先生への質問をオープンクエッション(Yes/Noではなくて自由に答える形の質問)をして、会話を膨らませられるようにしましょう。
読解力、基礎英語力を上げる
読解力を向上させる学習方法として、精読と多読があります。
おすすめは、精読で基礎的な英語力をしっかりと身につけた後で多読に取り組む、です。
私は精読と多読をごちゃ混ぜにしていたのですが、自分の読解力が一気に向上したのは精読と文法のやり直しに集中してからでした。
精読では、一文一文をしっかりと読み解いていきます。
- 文の構造が完全に理解できているか?
- わからない/曖昧な単語はないか?
- 内容がわかっているか?
こういうことを確認して完璧にしたうえで次の文に進んでくので、1つの記事や1つの物語などを読み終わるのに、多くの時間と労力そして精神力を使います。
しかし、曖昧なところなどを潰していけるので、その効果は絶大です。
ぜひ、精読で英語力をアップしてから多読にチャレンジしてください。
使える教材は「FUTURE」の【JAPAN 2020】
BBCのページにあるカテゴリーで、FUTUREというものがあります。
その中にある注目テーマが、JAPAN 2020です。
2020に予定されていたTOKYOオリンピックまでに、日本の文化等にフューチャーして記事を積み重ねてくれているようです。
これが読解力を向上させる精読や多読に使えます。
英語初級者にとっては、精読も多読も結構大変な学習方法です。特に内容に興味や関心が持てない場合や、予備知識が全くない場合などには単語や背景を理解するのにとても苦労します。
JAPAN 2020にある記事は、すべて日本に関することですので、少なからず皆さんには馴染みがあったり、聞いたこと・見たことがある内容です。
これが精読と多読にとても役に立ちます。
- 余計な固有名詞を調べる必要が少ない
- 記事の背景を一から調べる必要が少ない
- 英文が曖昧でもある程度内容を想像できる
- 英会話レッスンなどで使うネタとして再利用可能
このように、多くのメリットがあり、初心者が苦手とし、敬遠しがちな”マスメディアの記事”にも比較的容易に取り組めるようになります。
答え合わせができるBBC News JAPANの併用
BBC Newsの記事を学習教材として使用して、精読や多読にチャレンジしている人の中には、「自分が読んで理解している内容が本当に正しいのだろうか?」と思っている方がいるのではないでしょうか?
自分もそうでした。
そんな場合は、ぜひBBC News JAPANで同じ記事を検索して、内容を確かめてみましょう。
厳密に言うと、英語記事と日本語記事は少し内容が異なる場合もありますが、記事が伝えようとしている趣旨は同じです。
つまり、自分がBBC Newsで読み解いた記事の内容が、ちゃんと正しいものであったのかをざっくりと確認することができるのです。
英語初級者の方は、この方法でBBC Newsの色々な記事にどんどんと取り組んでもらいたいと思います。
おまけ
この方法で色々な記事の英語版と日本語版を比べていると、英語⇒日本語が必ずしも教科書通りに訳されていないことがお分かりになると思います。
それは文化的、宗教的、政治的、地理的、経済的な背景から当然のことだと思います。
こういうことを発見していくと、英語力だけでなく多様性や相互関係、世界のつながりやシステム(の一端)を理解する助けになります。
今後、英語の面接予定がある人や将来的に留学したり、海外就職を考えている人は、英語力に加えてこのような異文化・社会理解を深めていきましょう!