こんにちは、けしもちです。
2021年に転職して、バングラデシュで海外駐在員として生活しています。
バングラデシュて聞いても、どこやねん?っていうのが、だいたいの日本人の反応(涙)
しかし、中国やベトナムに続いて、日系企業がどんどん進出してきているのも事実。
これからこの国と関係を持つ人が増える・・・かもしれないと思い、何かしら情報を置いておこうと思います。
いつか誰かの役に立つだろう、と信じて。
※書いている途中でボリュームがどんどん増えてきたので、いくつかに分けて書いていくことにしましたwww
ちなみに、過去にはバングラデシュの安全情報について書いてますので、参考にしてください。
それでは、どうぞ~♪
経済成長&将来性あり?
多くの人が持っているバングラデシュのイメージ、それは”貧困”です。
このネガティブなイメージは、日本人だけでなく、他国の人からもよく聞かれます。
世間的には、バングラデシュ=最貧国の図式が固定観念化されていますので、無理もない。
実際のところはどうなんでしょう?
これはまさにFactfulnessの実践編ですね。
人口について
人口は、2022年時点で1.6億人で世界第8位。2050年頃まで人口増加が続きます。
うん、人口ボーナスによる経済成長、確変確定。
実質GDP成長率はコロナ禍においても5%以上をキープ。
実は!!!
2016年時点で、実質GDPはすでに世界第31位になってました~www
PWC(price waterhouse coopers)のレポートによると、2050年までに、実質GDPで世界23位になると予測されています。
なんだか輝かしい未来が待っているように思えますね~
で、す、が・・・
2022年時点のバングラデシュの厳し~~~い現実をお伝えしますと、
それは、超超超格差社会ということ。
さ、ら、に・・・
ダッカの街は公害のオンパレード。
PM2.5の濃度では、2020年に国別ランキングで堂々の世界第1位(泣)
日本の約10倍です(絶望)
宗教色って言うか、イスラム教色が濃すぎ?
まず初めに言いますと、
”イスラム教=なんか怖い、テロ、ヤバい”
というイメージは、2001年の9・11アメリカ同時多発テロ以降に植え付けられた誤解です。
実際のところ、2022年の今でもアフガンやイラク、シリアでは一部のイスラム原理主義組織が絡む暴力や戦闘、テロなどが続いています。
しかし、
そもそも遠いはるか昔から、キリスト教徒はお互いが血で血を洗う殺し合いをしていますし、一見平和そうなアジアの国でも、仏教徒によるイスラム教徒への迫害も起きています。
つまり、『特定の宗教が暴力的な思想に支配されており、それに属する人や文化は危ない、怖い』という考えは、間違っています。
まずこれが大前提ですので、覚えておきましょう。
宗教の割合と肌感覚
前置きが長くなりましたが、バングラデシュの宗教についてお話します。
まず、バングラデシュの各宗教の割合です。
1:イスラム教 89パーセント
2:ヒンズー教 10パーセント
3:仏教とキリスト教とその他 1パーセント
まあ、10人いたら8~9人がイスラム教徒ということですね。
正直言うと、普通に暮らしているとイスラム教徒以外にはほとんど出会いません。
しかし、バングラデシュ政府は他宗教に対しても、とても寛容です。
特に国民の祝祭日にはイスラム教徒、ヒンズー教徒、仏教徒、キリスト教徒が祝う日も設定されています。
ん?日本と似ていますかね?
私の暮らしている町の公園でも、よくヒンズー教のお祭りが開催されていますし、同じ公園でイスラム教のお祭りも当然行われます。
少し郊外に行くと、村全体がキリスト教徒の場所もあり、教会も建っています。あと、クリスマスも祝日なのでみなさんお休みしてワイワイやってますw
仏教徒の祝う仏誕節も祝日。そこらへんで、水を掛け合ったりして祝ってます。
ということで、基本的にはイスラム教がメインで物事が進んでいますが、人々は他の宗教にも十分に理解があるという感じです。
人々の暮らし:礼拝の合図 アザーン
先ほども書いたように、ほぼイスラム教徒の習慣をメインに生活が進みます。
一日に5回、アザーンという「今から礼拝しまっせ~」の合図が町中のスピーカーから流れます。
爆音です。
流れる時刻は、日の出や日の入りと関係するので、若干ずれます。
①日の出前の朝4~5時ごろ
②お昼の12時ごろ
③お昼過ぎの15時ごろ
④夕方の18時ごろ
⑤日没後の夜20時ごろ
という感じです。
あなたが寝ていようが、寝ていようが、寝ていようが容赦なく大音量で流れてきます。
このアザーン、慣れていない日本人の反応が3つに別れます。
まず、全く受け入れられないタイプ。
流れるたびに苦痛。
そもそも大音量が苦痛。
特に早朝のやつ、迷惑杉。
次に、無反応タイプ。
流れていること自体気づかない。
無関心なのか、不感症なのか、慣れすぎて反応しなくなったのかは不明。
ただただ、無反応。
最後は・・・好きになっちゃうタイプ。
流れるたびに何故か落ち着くようになってしまう。
リラックス効果を感じる(気がする)。
好きすぎて関係ない時にもYouTubeで検索して流しちゃう厨。
(日本にいた時も、夕方5時に学校から流れる”夕焼け小焼け”で何故かほろっと来るタイプ)
ちなみに私は3番目に近いタイプになりましたw
そうそう、豆知識ですが、アザーンは基本的にテープを流してるんじゃくて、毎回モスクにいるイマム(僧侶的な人)の生声です。
人々の暮らし:礼拝
アザーンは礼拝の合図です。
同時刻付近でイスラム教徒はみなさんどこにいてもメッカの方角を向いてお祈りタイムに入ります。
近くにモスクがあるならそこで礼拝するのが良いとされています。
近くにモスクがなければ、適当な場所を見つけて礼拝します。
公共の施設には礼拝場所が、オフィスなどでも礼拝用の部屋があります。
そんな場所が用意されていなくても、みなさん適当に部屋の隅や廊下の端っこなどに小さいカーペット的なものを敷いて、礼拝を始めます。
礼拝前には、みなさん洗面所などで顔、手足を丁寧に洗います。
物凄く丁寧に洗います。
手というか、腕、というか上腕まで洗います。
脚もめちゃくちゃ洗います。
なので、礼拝前後に洗面所に行くと、そこら中がびっちゃびちゃですw
礼拝は、なるべく大勢で一緒にするのが良いとされています。
だから、気の合う仲間などで声を掛け合って、一緒に礼拝します。
礼拝時には裸足になり、帽子をかぶる人もいます。
そして、グループでお祈りするときにはその中の一人が、コーランの一節を唱えて、それにみんなが続きます。
誰がコーランを唱えるのかはその時に決めるそうで、特に年齢や順番などは関係ありません。
ランダム。
コーランのどこの節を唱えるかも特に決まっていませんので、その時に唱える人のお気に入りの一節でよいそうです。
ランダム。
金曜日の礼拝
金曜日のお昼の礼拝は、かなり大々的に行われます。
13時から14時くらいかな。
男性は子供からお年寄りまで、自分用のカーペットを持参して、近くのモスクに行きます。
モスク内に入れた人はいいのですが、入れなかった人たちは外にあふれ出ます。
あふれ出た人たちはそこら辺の道路にカーペットを敷いて、お祈りの準備をします。
大きなモスクには何千人も集まるので、周辺の道路は封鎖または規制され、歩道も車道も礼拝する人々に占拠されます。
何千人もの人たちが一斉にお祈りをするのは壮観です。
金曜日のお昼のお祈りが終わると、一部のモスクの周りはそのままホコ天(歩行者天国)になり、青空市が始まります。
これも活気があって見ものです。
人々の暮らし:豚は食べられません
イスラム教徒は豚を食べません。
厳密にいうと蹄が分かれている動物はダメらしいが、ほとんどの人は豚以外の牛、鶏、羊は食べていますね。
外国人や他宗教の人が豚肉を食べることを咎めたりはしませんが、目の前で食べたりするのは止めましょう。
当然ですが、町で豚肉を手に入れるのは一苦労です。
ダッカでも中心部にある一部の食料品店などにしか置いていないと聞きます。
私はしばらくの間は豚肉を食べなくても平気なので、わざわざ苦労して買いに行ったことはありません。
魚はOK
ちなみに、イスラム教徒の食事が全てハラル食というわけではありません。
ハラル認証(食べてよいもの)をきちんと得るには、色々な条件をクリアしないといけません。
しかし、個人的な感想としては、バングラデシュの全てのレストランが厳格にその条件をクリアしているようには思えません。
そもそも、提供する側(レストラン)にも、される側(お客さん)にも、そこまでの意識がないんじゃないかとおもいます。
まあ、同じイスラム教徒が作ってる食事だから大丈夫だろう、という暗黙の了解なのかな~。
人々の暮らし:服装
日本人的には、ほぼ一年中、夏という感じです。
なので基本的に、日中の外はどこでも半袖でOKです。
ただし、夏の室内はバングラ人がアホほどクーラーの温度を下げますので、極寒の時があります。
冬
12月から2月後半くらいまでは、季節的には”冬”とされてます。
まあ、日本人的には秋の初め頃くらいの感覚。
たまーに、夜肌寒く感じる時期があります。
でも、ジャンパーや薄いダウンで十分ですね。
この時期、地元バングラ人は相当寒い(と思い込んでる)のか、厚手のダウン、セーター、マフラー、コートなどを着込んだりしています。
結果的に、(バングラ)冬の外には、半袖の人もいれば、セーターの人も、ワイシャツの人、ダウンの人、Tシャツにマフラーの人などごちゃまぜで、ちょっとおもしろいです。
ちなみに、冬の夜の室内では、ロンT(長袖Tシャツ)や薄いパーカーがあるといいです。
オフィス
オフィスでは、長袖シャツです。
日本のように半袖のワイシャツはオフィスではあまり見かけません。
あと、半袖も長袖も、襟付きのほうが印象が良いと思われます。
ジャケットも目上の人に会う場合や、来客の際などには羽織ります。
オフィスに置いておくと便利です。
個人的な印象
以下は、住んでいて感じる個人的な印象です。
- 半袖で襟がないもの(Tシャツやランニングシャツ)は、特に経済的に厳しく、社会的地位も高くない人が主に着ている。
※若い世代や外国人は除く
※スポーツ用や下着として着ている場合は除く
- 半袖で襟があるもの(ポロシャツなど)は、多くの人が着ている。
- 長袖で襟付きのもの(シャツ全般)は、最も多くの人が着ている。
- 服装によって、店員の扱いが変わる。
長袖、襟付きが好まれるのは、肌を見せるのは良くないという宗教的な理由に加えて、蚊対策があると思われます。
地元服
宗教的かつ民族的に着られる服が”パンジャビ”です。
ワンピースのようなもので、派手派手なデザインからシックなモノトーンカラーまで多様。
下には”パジャマ”と言われる白いズボンをはきます。
ちなみに、白は宗教的に神聖な色という意味合いもあるので、金曜日の特に礼拝時には、白のパンジャビ姿の人が多くなります。
ただし、厳密に決まりがあるわけではないので、白のパンジャビも何時でも着られます。
人によっては、オフィスで着ている人もいます。
パンジャビは正装にもなるし、普段着にもなるし、お出かけ、ビジネス、部屋着・・・とにかく何時でも着られますw
私は、結婚式などに呼ばれたとき用の少し派手なブルーのパンジャビと、普段着やお出かけ用に白のパンジャビを持っています。
黒のパンジャビもカッコイイので、お出かけ用に買い足そうか検討中。
ちなみに、下に履くのは先ほど言った”パジャマ”という白いペラペラのズボンが基本ですが、これも決まりはありません。
町の人たちを見ていても、デニムに合わせている人、綿パン、ジャージ、スラックスと自由。
みなさんも自由な組み合わせで楽しんでください。
ただし、外国人がパンジャビを着ていると結構ジロジロ見られます。
まあ、日本でも海外の方が着物を着て歩いていたら、ついつい目が行きますよね。
気を付けること
さすがに半ズボンの人はほとんど見かけません。
若い人や外国人の中には、半ズボンで街中を歩いている人もごくたまに見かけます。
中国の方が多いように思います。
まあ、おすすめはしません。
蚊の問題もあるし。
外国人はただでさえ目立ちますから、宗教・文化的にそれほど好意を持って受け入れられていない恰好をして、わざわざリスクを増やす必要はないと思います。
よっぼど、半ズボンじゃないとダメなんだ!という信念がない限りは、半ズボンは避けた方が無難でしょう。
なんだかえらい長くなってきたので、今回はここまでです。
次回は、食事についてお話します。