バングラデシュって危なくないのかな? そう思っている人はたくさんいるでしょう。
本当に一人で歩けないほど危険なのか?強盗やスリ、ひったくりなどにあわないのか?夜は?ぼったくりは?女性の一人歩きは?などなど考え出したらキリがないですね。
本当のところはどうなのか!?ということで、実際に街に出て体感してきたことをレポートします。
はじめに けしもちのバングラ歴
この回を書いている時点で、けしもちのバングラデシュ滞在歴は通算で6か月ほどです。
首都のダッカには4か月。南のリゾート地、コックスバザールには2か月間ほど。どちらも仕事で滞在しています。
休日は基本的に外に出かけます。家やホテルにいてもハプニングはおきませんからね。ハプニング探しです。
そんなこんなで、色々な食べ物、場所、乗り物、人、動物に出会います。
ただし、リスクマネジメントも仕事のうちなので、危険なことはしない。
どんなに楽しそうでも、おもしろそうでも、興味をそそられても、一生に一回しか体験できないからやったほうがいいよなんて誘われても、危険なことはしない。
もちろん全てのリスクを排除することはできないので、バランス取りながら、様子見ながらですけどね。
それでも人からすると、わりとチャレンジングな精神を持ち合わせているようですw
コックスバザール、ええとこやで一度はおいで
コックスバザールでは、ホテルに滞在しながら、朝と夕方に勤務先の手配してくれた車で移動していました。
ホテルのレベル的には、コックスバザールの中では中級クラスだったと思います。食事も美味しいし、部屋も居心地がよくて、水やお湯にも全然困りませんでした。
まあ、ときどき遅い時間にレストランを利用していると、かわいいネズミ君たちが足の下を駆け抜けていくことはありましたけどw
職場、というか現場はこのホテルから車で1~2時間ほどさらに南に下った難民キャンプのなかだったので、そこは結構過酷でしたけどね。
コックスバザールの町自体はとても穏やかで、落ち着いた雰囲気だと思います。まあ、あくまでダッカと比べると、の話。
リゾート地なので、人も車ものんびりした感じ。 早朝から夕方までは、町中どこも人の動きがありますが、喧騒というほどではありません。
車やリキシャなどもそれほど多くないですし、道路の横断も難しくないです。ですので、きちんと気を付ければ交通事故などの危険は低いです。
コックスバザールの治安
治安ですが、そこはやはりリゾート地。
日本でも他の国でも同じですが、こういう場所にはそういう事件が起きやすい場所、時間、条件があります。
まずはバザールなどの人の往来が激しい場所。
特に店と店の間隔が狭いようなところや、路地裏などの入り組んだところは要注意。
次に時間ですが、昼前や夕方などは要注意です。
おなかを空かせた輩が昼飯代や夕飯代を稼ぐために獲物を狙います。
そしてどんな国でも同じですが、閑散とした路地裏を一人でぽけーっと歩いていたり、お店の品物や店員や地元の人と話に夢中になっていたりすると、格好の的になるので気をつけてくださいね。
コックスバザールのビーチ
コックスバザールの中心街は海沿いにあるので、ほとんどどこのホテルからでも歩いて砂浜まで行けます。
遮るもののない海、バングラとは思えないゴミの少ない砂浜、ビルがないのでめちゃくちゃ広く感じる青い空。
さすがバングラ人の誇るリゾート地です。
イスラム教の国なので、誰も水着になって泳いだりはしないんですけど、老若男女が裾を膝上までまくってバチャバチャ楽しそうにはしゃいでいます。
夕日が沈む時間には、浜辺に人が増えてきます。みんな水平線に沈む夕日を見に来るんですね。
ここから、けしもちの大好きな時間が始まります。
夕陽をバックに写真を撮る若者、水際ではしゃいでる子供、しっとり穏やかに語らう人たち・・・それぞれが夕陽に照らされて、それが何度も言えないノスタルジックな光景になるんです。
本当に何時間でも見ていられるほど感動します。
さて、ここから陽が落ちて夜になるわけですが、治安的にはどうなるのでしょうか。
コックスバザールの夜
けしもち個人としては、夜に出歩いている最中に危険を感じることはありませんでした。
しかし、出かける時にはいつも誰か仲間と二人以上で歩くようにしていましたし、裏道や路地には入りませんでした。
大通り沿いなら、ホテルの向かいの屋台やレストランまでは一人で行くこともありましたが、あまりお勧めはしません。
一番の理由は交通事故ですね。
夜は見通しが悪いので道路の横断がとても難しいです。日本のように99%の車がライトを点けている・・・なんてことはないです。
特にオートリキシャ的なものがノーライトで爆走してくるので、下手するとマジで死にます。
コックスバザールはリゾート地なので、比較的治安は保たれていると考えていも良いです。
なので必要以上に恐れることはないですが、どこにだって残念な人たちはいるので、十分に気を付けるに越したことはないです。
夜のバザーは楽しいですが、できれば貴重品は持たずに、現金か財布だけを前のポケットや隠しポケットに入れて持ち歩くようにしましょう。
リュックやポシェット、ウェストポーチ、ショルダーバック、メッセンジャーバッグ、サコッシュなんかを背中にして人ごみに突っ込むのはやめてくださいね。
まあ、ビビらすようなことばかり書いてますが、夜の町が楽しいのはしょうがないし止められないw・・・
リスクをしっかり管理して、思いっきり楽しんでください。
ダッカ そこは混沌の極致と真の自由を味わえるアジアンフロンティア
2022年1月時点でダッカの人口は2200万人以上www
東京が1300万人~なのでどういう状態かわかるでしょうか・・・ わかりませんよねw
では、人口密度で言うとどうなるか。
2021年でのバングラデシュ・ダッカの人口密度は世界第一位です。
1キロ平方メートルに3万6千人以上が住んでいます。無茶苦茶ですよねw
ちなみに、2位はインドのモラダバッド、3位はコンゴ民主共和国のキンシャサ、4位はインドのサハランプール、そして5位はバングラデシュのシレットです。
参考:統計ウェブサイトStatistahttps://www.statista.com/statistics/1237290/cities-highest-population-density/
現在の東京の状態から、さらに人が増えた状態を想像してみてください・・・
はい、地獄確定wwww
そんな日常が、ここ、ダッカにあります。
けしもちがダッカに住み始めたのは2021年の10月から。今は、ダッカの中心地ではなく、少し郊外に当たるところに住んでいます。
郊外といっても人口1億6千万を超える国の首都ですから、私が住んでいるUttara(ウットラ)地域にも、物凄い多くの人がひしめき合って生活しています。
バングラデシュの人口密度は世界第1位なので、道路も歩道もバザールも、人と車(リキシャとかも含む)と犬とイヌとDogで溢れんばかり。
特に夕方から夜は、夜行性のバングラ人が一斉に動き出すので、もみくちゃになります(汗)
実際のところ、日本の駐在員を含む多くの在住外国人が、ダッカ中心部にあるGrushan(グルシャン)やBanani(ボナニ)という区域に暮らしているようですが、これは治安や利便性などを考慮した結果でしょうね。
私も何度もこの地域には仕事や用事で訪れていますが、ダッカの他の地域とは少し違って、騒音はいくらかマシですし、よくわからない輩がうろついたりしていないので、比較的安心して歩けます。
結局のところ、ダッカには大きく分けて2種類の危険な場所があります。
昼の街か夜の街(絶望)wwww
あ、誤解しないでください。昼の場合は、私は一人でも歩いています。最大限の注意を払って(追い打ち)
比較的安全かな、と思われるところは先述したGrushanやBanani、それにUttaraなどにあるレジデンシャルエリア。
こういう地域は夜になると区画のゲートが閉じられるので、変な人は基本いません(いないはず)。
あと、特定の地域にはリキシャやCNGが入れなかったり、屋台が許可制だったりして道路も混雑していません。
居住という意味で言うと、郊外には広い区画が丸まる壁とゲートで囲まれているエリアがあり、そこの中はさらに安全です。
エリア内には、スーパーマーケットや公園、学校、モスク、集会所など、日常に必要なものがほとんど揃っています。
しかも、各ゲートはアンサールといわれる武装したセキュリティが守っているので、夜中でも普通に散歩OK。
バングラデシュで居住を考えるなら、こういうところを候補に入れてもいいかもしれません。
なお、居住者はもちろん99%以上バングラ人だけです。地域密着、地元愛タイプの生活を満喫できますw
ダッカで一番気を付けたいこと
首都ダッカで一番気を付けなくてはならないことは何か?と聞かれたら、交通事故だと答えます。
道路を横断するときはもちろん、道を歩いているとき、リキシャやバスから降りたとき、店から出たとき、路上でお茶を飲んでるとき、犬を避けるとき・・・挙げればきりがないですが、いつでも事故には気を付けてください。
特にリキシャはルール無用で時空を超えて突撃してきます。
前後左右に天上天下、全方位に注意しましょう。
スリやひったくり
地域によりますが、基本的にはスリやひったくりはオミクロン並みにわさわさそこら中にいますので、警戒しましょう。
財布やスマホは前ポケットか、服の中に入れたサコッシュやウェストポーチが基本。
ハンドバックやショルダーバッグなどは”盗ってください、お願いですから!”と叫びながら歩いていると思って、最大限に警戒しましょう。
混雑する場所には何も持って行かないのが基本です。
ぼったくり、お釣りのごまかし
ぼったくりやお釣りのごまかしなどは日常生活の範囲内です。
ものすごい深遠な無表情で、倍くらいの値段をふっかけてくるオヤジか、仏のような笑顔と愛想で3倍くらいの値段をふっかけてくるおっさんしかいないと思ってもいいでしょう。
もし、行先や手段が決まっているなら、先に知っている人に確認して、おおよその金額や料金を調べておきましょう。
わからなければ、支払う前に周りの人に聞いてみましょう。
ダッカを歩くときに気を付けること
ダッカであれば、日中でも極端に暗い路地や人気がなさすぎる狭い道、スラムや低所得者層エリア以外は一人で歩いていても大丈夫です。
目立たない恰好であれば、女性が一人で歩いていてもOK。
その他に危ないことといえば、物が落ちてくる、誘拐、犬。
ダッカは年中、24時間そこかしこで工事をしまくっています。そして安全というものとは縁がありません。
工事中の建物や場所にはなるべく近寄らないようにしましょう。
また、いきなり歩道に穴があいていたり、ブロックがあったり、棒が付きだしていたりするので、ぼーっと歩かないように。
あまりないとは思いますが、誘拐して金品を取られたり、ボコボコにしばかれたりすることがあるので気を付けましょう。
どうやって!?
もう一つ付け加えるなら、犬。
居住エリアだろうが、歩道だろうが、道路だろうが、店だろうが、工事現場だろうが、病院内だろうが、店内だろうが、公園だろうが、屋台だろうが、どこであろうが犬がいます。
かわいいやつもいますが、狂ったように吠えまくるやつもいます。
とは言え、基本的に人間には何もしません。踏まない限りは、1ミリ横を通っても気にしません。
ビビりすぎず、油断しすぎず、適度な距離を保ちましょう。
バングラ人はエサをあげたり、じゃれたり、子供たちは棒持って追っかけまわしたりして遊んでますが、私たちは間違っても触ろうとしてはいけません。
子犬とかめちゃくちゃ可愛いんですけど、じーっと見ていると斜め後ろから何かの視線を感じるかと思います。
母犬です。
あと一歩近づいたら・・・わかってんな?的な。
ですので、子犬を見つけても無暗に近づいたり触らないようにしましょう。
夜のダッカは歩けるのか?
日中に比べると、どの場所においても危険度は思いっきり、最強レベルで跳ね上がります。
まずはお決まりの交通事故。
万が一、夜に事故って病院に運ばれても、期待できるほどの医療は受けられない可能性が高いです。
テイウカ。ソモソモキュウキュウシャトカナイ。
Ambulanceとして走っているのは95%が民間の救急車です。119とか991とかないです。
病院所属の救急車もあるけど、イメージとしては救急車というより搬送車。
事故って骨折って道で倒れても、そう簡単には病院にたどり着けない・・・そういう意味でも事故は怖い。
スリやひったくりなどは日中と比較にならないほど増えます。
ていうか、夜行性のバングラ人は夜に家族総出で街に繰り出したりするので、どこもかしこもごった返しており、スリ天国みたいになってます。
夜に出かけるなら、可能な限り複数人で、できれば目的地までDoor to Doorで車両を使って、持ち物は最小限にしていくことをおすすめします。
またまたビビらせるようなことばかり言ってますが、近所の食堂やレストラン、知人宅に行くくらいなら、私は普通に歩いていますのでご安心を。
まとめてみると、
さて、今回のテーマ「バングラデシュって危なくないのかな?」について語ってきました。
どうでしたか?
今回は主に私が居住したことのあるコックスバザールとダッカの状況についてお話ししました。
内容は交通事故・治安がメインでしたが、もちろんリスクに関しては他にもいろいろあります。
病気や感染症、食あたり、詐欺、政治騒動など・・・また少しずつ付け加えていきますので、参考にしてください。
う~ん、バングラデシュ、ヤバい・・・となっていませんか?
私もこちらに来る前、居住する前はそんな気持ちで一杯でした。まさに修羅の国のイメージ。
ですが、実際に住んでみると人々はとても親切で、親しみがあり、愛嬌があるので、コミュニケーションをとるのが楽しくなります。
また、先人たちのお陰もあり、バングラデシュ人は日本人・日本製品にとても良い感情を持ってくれていて、リスペクトしてくれています。
おっちょこちょいなところ、ずる賢いところ、愛嬌のあるところ、嘘つきなところ、ホスピタリティ溢れるところ・・・
いろんな面を持つバングラデシュという国とバングラ人にたくさん触れ合える機会を持って、生のバングラを体感してみてください。