こんにちは、けしもちです。

海外赴任や移住が決まったとき、期待に胸を膨らませる一方で、「何から手をつければいいのだろう?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。特に、帯同するご家族や小さなお子さんがいる場合、現地の治安や医療、教育環境への懸念は尽きません

わたし自身も海外生活を送る中で、渡航前の「正しい情報収集」が、その後の生活のスタートダッシュを大きく左右すると痛感してきました。渡航先(国・地域)によって、生活インフラの安定度、医療水準、法律や文化、気候、必要とされる安全対策は大きく異なります。

そこでこの記事では、海外渡航前に「何を(調査項目)」、「どうやって(調べ方・情報ソース)」調べるべきかを6つのカテゴリーに分類し、わかりやすく一覧表にまとめました。

【最新情報に関する留意点】ビザの要件、現地の法律、インフラ状況などは常に変化しています。本記事で紹介するリサーチ方法をベースに、必ずご自身で渡航直前の最新情報(一次情報)をご確認ください。

渡航先の事前調査チェック一覧表

まずは全体像を把握しましょう。以下の表をガイドラインとして活用してください。

カテゴリー調査項目(何を知るべきか)どうやって調べるか(具体的な情報ソース・手法)
1. 治安・安全・衛生・危険度レベル、犯罪傾向、危険地域

・渡航前ワクチン、感染症リスク

・医療水準、通じる言語、緊急移送体制
・外務省 海外安全ホームページ

・厚生労働省検疫所(FORTH)

・現地日本国大使館・総領事館HP
2. ビザ・法制度・カルチャー・ビザや在留許可の条件、申請手順

・現地の法律(持ち込み制限など)

・宗教や文化上のマナーとタブー
・渡航先国の駐日大使館・領事館HP

・JETRO「国・地域別情報」

・JICA海外協力隊のブログ等
3. 住まい・インフラ・交通・家賃相場、安全な居住エリア

・インフラ(停電・断水、水道水)

・ネット通信環境、交通事情
・外国人向け不動産ポータルサイト

・現地在住者の個人ブログ・note

・現地日系不動産・引っ越し業者
4. 金融・物価・決済・現地の物価・生活コスト

・キャッシュレス普及率、利用可能カード

・海外送金の対応状況、口座開設条件
・Numbeo(物価比較サイト)

・Wise対応国・地域一覧

・現地の邦人向けポータルサイト
5. 教育・子育て・学校の選択肢(日本人学校、インター校等)

・学費相場、空き待ち状況、入学要件

・海外子女向け学習サポート、現地の塾
・各学校の公式サイト、直接の問い合わせ

・海外子女教育振興財団(JOES)

・現地の保護者コミュニティ
6. 食生活・買い物・持ち物・日本食材の入手性、アジアンマーケット

・手に入りにくい日用品、変圧器のタイプ
・Google Maps(Japanese grocery store等)

・スーパー公式HP/オンラインショップ

・YouTube/Instagramでのハッシュタグ検索

1. 治安・安全・衛生

海外生活において、何よりも優先すべきは家族の安全と健康です。特に新興国への赴任の場合は、事前のリスク把握が命綱になります

渡航先の危険度レベル・犯罪傾向・危険地域

【調べ方・情報ソース】外務省 海外安全ホームページ

まずは外務省のホームページで、国別・地域別の「危険情報(レベル1〜4)」を確認しましょう。また、過去に起きた邦人被害の事例から、スリや強盗の手口、夜間立ち歩きが禁止されているエリアなどの傾向を掴むことができます。

外務省 海外安全ホームページ

↓これも見ておきましょうw 

外務省が発行している『ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル』は、漫画形式で危機管理の基本が学べるので、渡航前にご家族で一読されることをおすすめします。

必要な渡航前ワクチン・感染症リスク(デング熱・マラリア等)

【調べ方・情報ソース】厚生労働省検疫所(FORTH)

赴任先によっては、黄熱病や狂犬病、A型・B型肝炎などの予防接種が必須、または強く推奨されます。FORTHのサイトで国別の推奨ワクチンを確認し、接種スケジュール(複数回接種が必要なものもあるため)を早めにトラベルクリニック等の医療機関と相談してください。

狂犬病ワクチンは何がなんでも絶対に接種してから行ってください。かかったら死にます。

厚生労働省検疫所(FORTH)

ワクチン代はクリニックによって変わってくるのでいくつかのクリニックを比較するのがおすすめです。

発行してもらった予防接種帳はパスポートと一緒に保管すること、スマホに保存していつでも見せられるようにしておくことをおすすめします!

現地の医療水準・日本語/英語が通じる病院・緊急移送体制

【調べ方・情報ソース】現地日本国大使館・総領事館HP

現地の大使館が公開している「安全対策マニュアル」には、邦人が利用しやすい私立病院のリストや現地のリアルな医療水準が記載されています。

海外渡航保険は高いですが、確実に入ってください。現地で病気になったり負傷したりした時に迷わず受診できることはかなり重要です。特に新興国では受診時に先に支払いを求められたり、クレジットカードの提示(預け)を求められたりします。病気でぼーっとしていたり、怪我で苦しんでいる時に支払いで悩んだりしている暇はないので。

外務省の国別情報:このページで国名をクリックして当該国の日本大使館HPをチェックしましょう

外務省の国別医療情報

安全情報は誰に聞く?

わたしがこれまで滞在した国でも、日々の安全確認と医療体制の把握は欠かせませんでした。現地の日本国大使館やJICA事務所の安全管理担当者に連絡し、最新の治安状況を情報共有していただくのは非常に有効です。

2. ビザ・法制度・カルチャー

日本では当たり前のことが、海外では重罪になることもあります。法制度と文化への理解は、現地でのトラブルを未然に防ぐ防波堤です。

ビザ・在留許可の条件、申請手順、必要書類

【調べ方・情報ソース】渡航先国の駐日大使館・領事館HP

就労ビザや家族の帯同ビザの手続きは国によって千差万別です。必要書類(無犯罪証明書、戸籍謄本の英訳・アポスティーユ認証など)の準備には時間がかかるため、必ず公式の最新ルールを確認しましょう。

外務省の国別情報:このページで国名をクリックして当該国の日本大使館HPをチェックしましょう

国によっては入国時に帯同するお子さんの出生証明書の提示を求められます!

現地の法律(持ち込み制限、写真撮影制限など)

【調べ方・情報ソース】JETRO(日本貿易振興機構)「国・地域別情報」

タバコや酒類はもちろん、特定の常備薬(風邪薬など)が持ち込み禁止に指定されている国もあります。また、空港、ダムや橋、警察署、軍事施設や政府機関などでの写真撮影がスパイ行為とみなされる国もあるため、JETROなどのビジネス向け基礎情報サイトで基本法規を押さえておきましょう。

JETRO(日本貿易振興機構)「国・地域別情報」

宗教・文化上のマナー・タブー(服装、礼拝、食事の制限)

【調べ方・情報ソース】JICA海外協力隊(JOCV)のブログ、世界日記

現地の風習や暗黙のルールを知るには、地域に根ざして活動するJICA海外協力隊員の発信が大変参考になります。ラマダン(イスラム教の断食月)期間中の過ごし方や、肌の露出に関するマナーなど、ローカルな目線でのカルチャー情報が手に入ります。

日本の常識は世界の常識ではないので、”これまで想像もしなかったこと”がたくさんあります。「こんなの常識的に考えて、合理的に考えてありえないよね!?」は通じません。

JICA海外協力隊の世界日記

相手を知ることが第一歩

カルチャーショックを乗り越えるには、相手の文化へのリスペクトが第一歩です。ルールだけでなく「なぜそういう習慣があるのか」という背景として歴史、宗教、文化を知っておくことで、現地の方々とのコミュニケーションが格段にスムーズになります。また、仕事をする上でも判断や相手との付き合い方、交渉、調整に役立ちます。

3. 住まい・インフラ・交通

生活の基盤となる住環境のリサーチです。特にインフラの安定度は、日々のストレスに直結します。

住宅事情(家賃相場、安全な居住エリア、セキュリティ要件)

【調べ方・情報ソース】現地の外国人向け不動産ポータル、日系不動産会社

会社の規定(家賃補助の上限など)と照らし合わせながら、セキュリティゲートや24時間警備員がいる物件を中心に探します。日系不動産会社があれば、日本人の生活スタイルに合った物件を提案してくれます。

状況が許されるなら、現地でじっくり時間をかけて探すことをおすすめします。特に家族帯同の場合、通学、習い事、治安、騒音や公害、買い物情報などは現地で少し生活を初めてみないと見えてきません。最初にホテル生活で少し費用がかかっても、あとで条件が合わずに引っ越すことを考えると慌てないのが得策。

インフラ安定度・ネット通信環境

【調べ方・情報ソース】現地在住者の個人ブログ・note

停電(計画停電含む)や断水の頻度、水道水が飲めるかといった「生活のリアル」は、在住者のブログが最も参考になります。※ただし、インフラは数年で劇的に改善/改悪することもあるため、情報の「鮮度」には十分注意してください。

インターネットの安定性や速度は生活の質に大きく影響します。現地のサービスプロバイダー、携帯電話通信状況(5G?4G?それ以外!?)などを確認して、必要に応じてStarlinkを検討しましょう!

私はアフリカではStarlinkを使用しており、とても快適なネット環境に満足しています。これに関する詳細記事は別途作成予定です!

交通事情(公共交通の信頼性、運転ルール、国際免許)

【調べ方・情報ソース】現地の日本人コミュニティ、大使館情報

公共交通機関が発達していない国では、車の運転や専属ドライバーの雇用が必須になります。右/左ハンドルの違いや、国際免許証から現地の免許証への切り替え手続きも事前に確認しておきましょう。

アフリカではタイヤのパンクやバッテリー上がりなどもよく発生します。基本の対応策を知っておくといいですよ。

どこでも国際免許証が使えるわけではない!?

日本で発行された国際運転免許証が使える国は、「道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」に加盟している国です。また、国際運転免許証と日本の免許証の同時携帯を求めている国もあるのでご注意を!

4. 金融・物価・決済

生活費のシミュレーションと、現地でのスムーズなお金のやり取りを準備します。

現地の物価・生活コスト(食費、光熱費、日用品)

【調べ方・情報ソース】Numbeo(世界各都市の物価比較サイト)

Numbeoを使えば、「東京と比べて現地の家賃や牛乳の値段がどれくらい違うか」を数値で比較できます。現地での生活費を具体的にイメージするのに役立ちます。

国によっては生活に必要な重要なアイテムを輸入に頼っており、ありえない値段に設定されている場合もあります。ガソリン代なども注意です。

日本では当たり前の100均や”きれいに整備された”中古品を売っている店がある国は少ないですが、多くの国では中華系の方やインド系の方が営む激安日用品店があります。そちらも要チェックです。

Numbeo

生活を最適化する

”無いものはない!”ので、文句ばかり言っても仕方ありません。せっかくの海外生活ですから、”足りないこと”を楽しめるように視点を変えてみましょう。無くても困らないこと・ものだらけなことに気づいてライフスタイルが変わりますよ。

キャッシュレス普及率・海外送金・銀行口座

【調べ方・情報ソース】Wise対応国・地域一覧、現地邦人掲示板

クレジットカードが主流なのか、特定のQR決済アプリが必要なのかを確認します。また、日本から現地の口座への生活費の送金には、手数料が安くスピーディーな「Wise(旧TransferWise)」が非常に便利です。赴任先の国が対応しているか事前に確認し、日本にいる間にアカウントを開設しておきましょう。

為替アプリなどで直近数年間の為替変動履歴も確認しておきましょう。渡航先の国の通貨が強くなっているのか弱くなっているのかは重要な情報です。

現地で銀行口座を開設するまでの間は、クレジットカードのキャッシング機能やWiseのデビットカードが重宝します。決済トラブルに備えて、VisaやMastercardなど異なるブランドのカードを複数枚持参するのが鉄則です。

5. 教育・子育て

お子さんを帯同される親御さんにとって、学校環境の確保は最大のミッションです

学校の選択肢(日本人学校、インター校、現地校)

【調べ方・情報ソース】各学校の公式サイト、海外子女教育振興財団(JOES)

まずは現地にどのような教育機関があるかをJOES等でリストアップします。日本人学校がない地域ではインターナショナルスクールや現地校が候補となりますが、カリキュラム(IB、イギリス式、アメリカ式など)が子どもの将来の進路に合っているか確認が必要です

日本人学校がある場合は、直接学校に連絡が可能です。正確な転入日が決まっていなくても、まずは連絡を取り、必要なものを確認しましょう。

海外子女教育振興財団

学費相場、ウェイティング状況、入学要件

【調べ方・情報ソース】各学校への直接の問い合わせ

人気のインター校は数年待ち(ウェイティング)になることも珍しくありません。赴任の辞令が出たら、真っ先に学校の空き状況をメール等で直接問い合わせることをお勧めします。

学期途中でも空席がある場合は、大体の場合入学が可能です。インターは出入りが激しいので諦めずに何度かチャレンジしてみてください。

日本の学校にも連絡を!

インターからは入学時に成績表等の提出を求められると思います。学校に英語での成績表等の作成依頼をしてみて、ダメな場合は自身で英訳する必要があるので時間に余裕を持って相談しましょう。また、成績だけで無く、Achievements(表彰などの履歴)も聞かれる場合があります。学校の委員会、習字や絵画作品の受賞歴、習い事などの受賞歴なども準備しましょう。

海外子女向け学習サポート(通信教育、現地の塾)

【調べ方・情報ソース】Facebookグループ、LINEオープンチャット

日本語の維持や帰国生受験に向けた対策も重要です。日本人が多い都市であれば現地の日系学習塾があります。塾にも連絡して渡航先の教育事情や塾の内容を確認するのが良いです(多くの場合は驚くほど高額ですが)。塾などがない場合は日本の通信教育やオンライン家庭教師の受講環境(時差やネット回線)を整えておく必要があります。

日本人学校には保護者のコミュニティがあるのでツテがある場合は早めに入れてもらいましょう。また、日本人の数によっては日本人向けの塾などもあります。

日本人学校がない場合、補習校の有無も確認ポイントです。現地大使館または日本人会などが開催している場合があるので確認してみましょう。

6. 食生活・買い物・持ち物

現地での生活の質(QOL)を左右する、日々の食事と生活用品の調達についてです。

日本食材・調味料の入手性

【調べ方・情報ソース】Google Maps(「Japanese/Asian food grocery store」等で検索)

醤油や味噌などの基本調味料が現地で買えるか、またその価格(日本の数倍であることが多い)を調べます。Google Mapsでアジアンマーケットを検索し、店内の写真をチェックすると品揃えの雰囲気がわかります。

日本純正のもので無くても中華製は大概の国で手に入ります。絶対に譲れないもの以外は現地で調達できるものでやりくりする方が最終的にはストレスが減ります。

周辺国はどうかな?

渡航先の国で日本製品が手に入らなくても周辺国では入手可能な場合が多々あります。周辺国の大都市のスーパーなどもチェックしておくと良いです。

日用品・衣類・常備薬・電化製品(変圧器)

【調べ方・情報ソース】地球の歩き方、YouTube/Instagram、スーパー公式HP

現地スーパーのオンラインショップを見ると、どのような日用品が流通しているか把握できます。また、電圧やコンセントの形状を確認し、必要に応じて日本から変圧器や変換プラグを持参します。

基本的には地球の歩き方で超基礎情報を入手しますが、国によっては数年前の情報やそもそも数ページしか情報がない場合もあります。併せて、個人ブログ・Youtube・スーパーのチラシ・現地日本人向けフリーペーパーオンライン版などもチェックします。

ペットの帯同は狂犬病の抗体検査や航空会社(カタール航空など)の貨物規定の確認など、信じられないほど時間と労力がかかります。ペット帯同予定の方は今すぐリサーチを開始してください。

また、週末は大自然の中でキャンプやサファリを楽しみたいという方は、日本からアウトドアウェアや機材(アクションカメラやドローン等)を持参すると、生活の充実度がグッと上がります。

失敗しない!効果的な事前リサーチ 3つのコツ

  1. 公的機関(一次情報)と在住者のリアル(体験談)を掛け合わせる
    • 公式サイト(外務省・大使館・JETRO等)で「正確なルール・制度」を把握し、ブログやSNSで「運用のリアル・実際のトラブル例」を確認するのが最も失敗がありません。
  2. 情報の「更新日時(鮮度)」を必ず確認する
    • ビザ要件、予防接種ルール、物価などは数年で激変します。特にコロナ禍以降の手続きなどは、できる限り直近(1年以内)の情報を参照してください。
  3. 現地コミュニティへの直接ヒアリングを活用する
    • Facebookの「〇〇日本人会」「〇〇在住者グループ」やオープンチャットで親切な在住者に質問すると、最新のスーパー事情や学校の評判など、ネット記事に出てこない貴重な一次情報が得られます。

まとめ:正しい情報収集で、安心できる海外生活の準備を

いかがでしたでしょうか。今回は、海外渡航や移住が決まった直後に取り組みたい「情報収集の全体像」について、6つのカテゴリーに分けて詳しく解説しました。

やみくもにネットサーフィンをして不安を募らせるのではなく、この一覧表をガイドラインとして活用し、一つひとつクリアしていくことで、効率よく、かつ抜け漏れなく準備を進めることができるはずです

各カテゴリーのさらに詳しい準備手順や、子どもの英語教育・学校選びについては、今後の記事で深掘りしていきますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

最後にもう一度確認

海外の事情はあっという間に変わります。SNSやブログの体験談は非常に有益ですが、「いつの情報か」を常に意識し、最終的には必ず公的機関や公式HPで最新のルールをご自身で確認するようにしてください。

みなさんの海外生活のスタートが、素晴らしいものになるよう応援しています!

ABOUT ME
けしもち
2021年に転職後、バングラデシュ→インドネシア→ボツワナで暮らす 【性格】日和見、ゆるい、適当 【言語】英語(英検1級、TOEIC925)仏語(仏検3級、DALF A2) 【興味】インドネシア語、ウクレレ、YouTube、Tiktok、ラーメン 【ブログ】海外生活情報、英語学習、子供の英語教育